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サイト1周年! 長編SS「高町フェイト、始まります」番外?(激甘仕様)

えっと、昨日の話ですが。

俺がリンクしている、とあるなのフェイ百合の絵描きさん(ネ申)と絵茶でお会いして、
俺のサイトのクリスマスSSを読んだとのコメントを戴きました。



恥ずかしっ!(ぉぃ



甘くて良かったと、もっと書いて欲しいと激励の言葉を貰いました。










…………書いたよ(ぇ





自分の萌えとか総動員して書いたよ!



何気にサイト1周年だったりする、今日この日に。

うpしてみるよ、俺うpしてみる。





もう、ゴールしてもいいよねっ!





全力全壊で疾走してゴールに駆け抜けた今作!

是非ご賞味くだしあ m(_ _)m



SSは続きから……。
時刻は午後11時55分。

あたりは静寂に包まれ、聞こえるのはなのはとヴィヴィオの寝息のみ。



そんな中を私だけ。

目を閉じることなく、ずっと起きていた。



もうかれこれ2時間近く、興奮して寝付くことができないのだ。

明日は特別な日だから。



あと5分――日付の変わるその時は着実に迫る。

カレンダーと私の手帳に刻まれている、グルグルの花丸。



私達の結婚記念日だった。



結婚1周年。

私がフェイト・T・ハラオウンから高町フェイトになって、1年が経過するのだ。



なのはとの新婚生活は、家事育児と仕事との両立の日々だった。

それは決して容易ではなく。



その中で喧嘩することもあった。

だけど、その度に仲直りして、より関係を深めた。



数え切れないほど抱き締めあって。

数え切れないほどの、キスをした。



そんな幸せな毎日を、1秒たりとて忘れるまいと思い返していく。

時刻はあと1分で午前0時。



さあ、もうすぐだ。



今日はヴィヴィオに断って、寝る場所を交代してもらった。

川の字の真ん中――左を振り返ればヴィヴィオ、右を振り返れば……なのは。



30……29……



心の中でカウントダウン。

息を潜めて、なのはの顔を覗き込む。



なんて可愛らしい寝顔だろう。

なのはは――私の温かい居場所は1年経っても変わらない。



25……24……



いや、ますます美しさに磨きがかかっているのではないか?

どれだけ見つめても飽きない――ずっと見続けていたい天使の寝顔。



20……19……



だけど、こうして見つめているだけでは眠り姫は目を覚まさない。

彼女を起こすためには、そう。



15……14……



王子様のキスが必要なのだ。

私はそう勝手に結論付けて、自分の顔をなのはの顔にゆっくりと近づけていく……。



10……9……



ああもう、新婚じゃないのに1年経つというのに!

胸が鼓動が! 落ち着け、私!



5……4……3……



いいか、いっせーのーででキスをするんだよ!

リハーサルはないの! 後は勢いに任せて!



2……1……



いっせーのー……




0!



















――ん……ちゅ……。










…………あれ?



私はなんで、天井を見上げているんだろう?








――んふ……。








なんでこんなに、息が苦しいんだろう?



視界いっぱいに広がるのは……なのは。

なのは、なのは、なのは……どこを向いても、なのは。



気がつけば私の世界は全て、なのはに塞がれてしまっていた。





  私の視線――その瞳に囚われて離れられない。



  私の唇――その舌に囚われて離れられない。



  私の体――その両腕に囚われて離れられない。



  私の心――その情熱に囚われて離れられない。





私の視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚。

全ての感覚がなのはを感じている。




だけど何故?

なのはは寝ていて、私がキスをしようとしていたのに。





何故『私がなのはに押し倒されている』のか?





「ぷは……んっ」



思考を巡らせているうちに降り注ぐ、2度目のキス。



なのはが起きていたか、起きていないか。

私が上かなのはが上か、そんなことは些細な話、か。



とりあえず、今は。



「ちゅ……フェイト、ちゃん……」

「なのは……んむ、んぅ」



この与えられる熱を享受しよう。

私もなのはの背中に、ゆっくりと両腕を回した。










時刻は午前1時。

その間、飽きることなくキスを繰り返していた。



キスを終え、ほやぁ、と蕩けた表情のなのは。

きっと私も同じような顔をしているのだろう、幸せすぎて。



「なのは、もしかして起きてたの?」



私が尋ねると。



「うん。 ずっと寝れなかったの……」



恥ずかしそうに口元を隠して、そう呟いた。



――隣に居るフェイトちゃんを、ずっと意識していたの。


――フェイトちゃんの呼吸が近づいてくるのがわかって、顔が熱かったの。



暴露されていくなのはの本心。

それが嬉しくて、私もなのはにさっきまでの緊張を伝えると。



「なんだ、二人とも考えることは同じだったんだね」



ベッドの上に座る私に、体を預けて寄りかかってくるなのは。



「フェイトちゃんと一緒のことを考えてたって、何だかちょっと嬉しいかも」



私も嬉しいよ、なのは。

なのはの肩に腕を回して抱き寄せる。



すると、不意に立ち上がるなのは。

こちらに左手を伸ばして。



「場所、移そ?」



そう言って私の手を引く。

……本当に君は、私の手を引くのが上手だね。



「どこに行くの、なのは?」

「とりあえずヴィヴィオに声が聞かれないところ。 だって……」



前を歩いていたなのはが、立ち止まって私に耳打ちする。







――だって、貴女と深く結ばれたいの。







その言葉、背筋がゾクゾクと粟立つ。

何だか二人でイケナイコトでもするみたいだ。



実際、そうなんだけど。



「なのは、愛してる」

「私もだよ、フェイトちゃん」



手を繋いで、歩く。

あの時、差し伸べられた手を。



二人で一緒にバージンロードを歩いた、手を。

……この手は、どこに続くのだろう。



私の名前は、高町フェイト。

高町なのはと生涯を共にすると誓った、たった一人のパートナー。
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